こんにちはJackです。
私は今年で31歳になりました。そして子供があと数ヶ月で産まれそうです。このような状況になると周りの人から次々と「家買わないの?」と聞かれます。私は自分でよく考えて買わない選択をしたのですが、その理由をいちいち答えるのがおっくうになるくらい多くの人から「家買わないの?」と聞かれます。めんどくさいことに、家は買わないと答えると「家を買わないと損」ということについて説明でもしてあげようか?という人すらいます。
私は中国人と結婚しているので、「今後ずっと日本に住んでいる可能性は低く、引っ越す可能性が高いので持ち家は買わないのですよ」と説明するとみんな納得してくれるのですが、「家を買ったら安心安全」という感情論ならともかく、損得で考えて家の購入を勧めてくる人が私には理解できません。
例えば、家の購入を進めてきたある美容師さんはこのように言っていました。30歳位で結婚して子供ができると、2人暮らしの時は都内でも数万円で借りられる1LDK~2DKに住んでいたのが、毎月10万円以上の出費で2LDK〜3LDKに住むことになる。毎月10万円を超える金額を家賃で払うくらいなら30-35年ローンで家を買ってしまったほうがお得という理論です。ネットで調べても、「賃貸で何千万も結局払うのだから、それで家を買えばいいじゃないか、資産も残るし」という論調が目立ちます。本当にそうなのでしょうか?
この記事の結論は、「持ち家を買うよりも賃貸生活をして金融資産を築くべき」です。東京23区の例でシミュレーションをしてみましたが、持ち家が有利になることはありえません。持ち家は目に見えないコストが非常に大きく、賃貸に比べて同じ条件下で莫大な費用が必要になります。
大きな買い物にも関わらず、「自分で」しっかり調査をして判断しない人が多すぎます。家を買った後に固定資産税の請求書が来て驚く人とか普通にいますからね。不動産会社の営業マンや友人、自分の親などの意見を鵜呑みにしてはいけません。この記事では私が自分で調べたこと、そして家を買わない結論にいたった理由を紹介します。
そもそもの前提として、お金は毎月いくら稼いでいるかよりも、いくら持っているかが大事です。換金が難しい不動産を手に入れるよりも持ち家につぎ込むお金よりも少ない額で賃貸に暮らし、その差額でせっせと金融資産を積み上げる方が合理的です。
毎月の給与から支出をするだけではなく、お金を貯めて、そのお金からお金を生み出す原理をまず説明します。そして持ち家のコストをできる限り明らかにして、同立地の賃貸と持ち家の総コストを比べてみます。資産家でもない普通の庶民が自分の家を持つということがいかに不合理かを明らかにし、最後に必読書を紹介します。
ありったけの貯金で持ち家の頭金にする愚かさ
今は低金利ですので、頭金なしで住宅ローンを組む人も多いかもしれません。しかし、手元に有る程度まとまったお金があれば利子を圧縮するために頭金を出す人がほとんど。そして200, 300万円と貯金ができれば繰り上げ返済をする人は多いのではないでしょうか?これは多額の住宅ローンを少しでも早く返済したいという気持ちとしては理解できますが、果たして合理的な行動なのでしょうか?答えは否です。お金はいくらの額を手元に持っているかというのが一番大切です。
下の図をご覧ください

300万円を手元に置いて、年利5%で複利で運用した場合のお金の増え方です。19年寝かしておけば300万円は600万円になります。複利計算で増え方は倍々になります。仮に頭金で300万円を使わずに手元に置いておけば35年の住宅ローンを終えて少しした頃には、4倍の1200万円になっています。ちょっと考えれば分かりますが、住宅ローンの金利が1〜2%の一方、手元のお金を複利5%で運用している方が住宅ローンの繰り上げ返済にせっせと数百万円の現金を使うよりお得ですよね。
お金はいくら稼ぐかではなくいくら持っているかが重要
テレビや雑誌記事、また婚活などでは「年収○○円」とか、芸人の「最高月収○○円」といった話題がよくでてきます。しかし実際はいくら稼いでいるかよりも、いくら持っているかの方がはるかに重要です。年収1000万稼ぐ資産ゼロの男よりも、年収400万持っている資産2億男の方がはるかに価値があります。
先ほどのシミュレーションを少し数値を変えてみてみましょう。富裕層がこぞって住むと言うシンガポールでは、投資信託や定期預金、株の売買などの運用益が非課税です。そのため、先ほどの300万円をシンガポールで運用すると、すごいことが起きます。2倍の600万円には、19年ではなく、3年早く16年で到達します。また35年ローンの返済が終わる頃には300万円が5倍の1500万円になっています。

このグラフのオレンジの点の場所をよく見てください、何か気付きませんか?300万円が倍々になっていくスピードが早くなっていますよね?それは目の錯覚ではありません。
下の図のように視覚化したのでご覧ください。元手300万で同額の300万に増えるまで16年もの時間をかけないといけないところ、もし今手元に600万円持っていたら、8年待つだけで300万円増えます。もし2100万円だったら3年もせずに300万円が手に入ります。

資本主義ではお金をいくら持っているかがとても大事で、資本家が一番強いのです。3億円を年利5%で運用したら毎年1500万円働かずにお金が入ってきます。「もし宝くじで6億円当たったら30年間で毎年2000万円使える」という風に考える人が多いのですが、6億円あったら安定した5%の資産運用で毎年3000万円の不労所得があり、6億円は多少増減しますが30年後もなくならないのです。
賃貸と持ち家でシミュレーションをしてみた。
そろそろ本題に入りましょう。賃貸と持ち家のどちらが得か調べるためにシミュレーションをしてみました。
東京23区内かつ山手線外の場所の1平米40万円位の土地で、一戸建て住居を買うのと、同じ最寄り駅の賃貸住宅で暮らす場合で比較をしました。最寄り駅は同じですが、賃貸の方は駅まで徒歩5分、一戸建て住宅は駅まで徒歩12-13分です。
一戸建て住宅はとにかく目に見えない費用が多いです。これは自分でしっかり計算をする必要があります。土地4000万円、建物2000万円の計6000万円の住宅を都内で買うとしていくらぐらいの負担になるのか計算をしてみました。300万円の頭金を用意して住信SBI銀行の35年固定金利住宅ローンを利用。土地の価値は35年後の2054年には日本の人口が9000万人程度のため2割下がる前提です。木造の一戸建て住宅は断熱性や台所、水周り等さまざまなメンテナンスが必要なため新築購入から20年後に1200万円かけたリフォームが必要と想定します。賃貸なら住み替えれば良いのでリフォーム代は不要です。

6000万円の住宅を買うとして、低金利の時代といいながら固定金利1.28%の住宅ローンを組んで、総支払額が9800万円にまで膨らみます。ほぼ1億円もの大金を払うことになるこの事実をご存知でしたでしょうか?なお残資産は土地と建物の合計で3700万円となります。
6000万円の一戸建て住宅 -> 9800万支払い3700万円の価値の不動産が残る
不動産の専門家ではない私がいろいろググって調べた費用なので100%正確ではないと思いますが大きく離れた額ではないと思います。細かい内訳を知りたい方のために、2と3の根拠を示します。


このシミュレーションは建物と土地の価値が下がるという前提ですので、土地の標準課税額もきっちり下がる前提、また建物は経年減価補正率というのがあるので、それを当てはめています。3年間半額になるのですが、年7-8万円が3年間と誤差のような減税措置で、この制度がいつなくなるかもわかりません。住宅を買うと減税措置でお得!などと言われますが、誤差のような金額ですので家を買う理由の一つとして考慮しない方がよいでしょう。
一方賃貸住宅に住んだ場合はどうでしょうか?同じ最寄り駅で徒歩5分、70平米の3LDKという公共賃貸物件がありましたので、こちらに住むという前提で計算をします。

こちらは毎月の家賃が約14.5万円で駐車場が1.7万円でした。リフォームをしない代わりに最新の設備が導入された新しい物件に引っ越すと仮定します。
すると総支払額は6800万円で、一戸建てとの差額は3000万円です。毎月支払額の差異は7.1万円で、頭金300万円と毎月の負担額の差額をこつこつ35年間複利で積立て投資したと仮定すると、年利4%で6450万円、年利5%で7700万円の金融資産を手に入れることができます。
6000万円の戸建てと似た条件の公共賃貸->同じ負担額で35年後に6500-7700万円の金融資産が残る

はい、これで私の中で結論がでました。賃貸一択です。もちろん地域によって違った結果が出ると思いますが、きちんと自分で調べて結論を出すのが大事ですね。人はAとBという異なる意見が存在したときに、何も考えたり調べたりせず、自分が信じたい意見を信じる傾向があります。
自分でエクセル上で計算し数式を叩いて自分のアタマで結論を出すことが大事ですね。
私が尊敬する社会はブロガー、ちきりんさんの本「自分のアタマで考えよう」の一読をおすすめします。 https://amzn.to/2IJGtB4
高齢者になっても家を借りることは可能
持ち家を勧める人の中には、年を取ると賃貸住宅を借りることができないからという人がいます。しかし、私はそんなことは心配することはないと思います。第一に、公共賃貸では保証人がいなくても貯金額で審査を通ることができます。たとえばUR住宅でしたら家賃ごとに基準の収入額がありますが、仮に年金等十分な収入がなくても、家賃の100倍の貯金があれば問題ありません。家賃20万円でも2000万円あればオッケーなので、きちんと資産運用していれば難しい額ではありません。第二に、35年後の2055年というのは2.5人に1人が高齢者という時代です。家を貸す方も高齢者お断りと言っていたら貸し手が見当たりません。この時代にまだ65歳であれば若い方であり、家を借りることは難しくないと考えます。第三に、持ち家は維持管理が大変で年を取るとそういったところに住むのが不便になるので集合住宅の賃貸の方が断然楽です。私の祖父母が埼玉の田舎に老後を楽しむ一戸建てを建てましたが、バリアフリーでなく近くのスーパーも閉店してしまい生活が不便です。家の手入れも大変ですので都内のそこそこ便利な集合住宅が有利です。第四に、本当に後期高齢者になったときは3700万円の不動産を持っているよりも1億円弱の金融資産があれば4%の金利の単純計算で毎月33.3万円の不労所得があります。体力も衰えているので一戸建てに住むよりも手厚い介護をしてくれる老人ホームで生活をしたほうがラクチンでしょう。
なぜみんな家を買いたがるのか?【洗脳されています】
住宅をローンで買えるようにする仕組みを日本で始めにつくったのは阪急電鉄の小林一三という人です。それまで庶民の大半は借家に住んでいました。阪急電鉄の沿線に一戸建ての家を住宅ローンというシステムで売り出し、資産家でなくてもマイホームに住めるというシステムをつくったのは本当に画期的なことでした。経済が成長し続けて適度なインフレがあり、土地の値段も上がり続けて給与も右肩上がりな時代でしたらマイホームと言う選択肢もありだと思います。しかし2019年というタイミングで買う理由が見当たりません。
住宅が売れると多額のお金が動き住宅メーカーが潤います。また戸建てを持ったら車を買う人も増えるでしょう。
マイホームを国民が買うと多くのお金が動くため、住宅メーカーや、お金の貸付先がなくて困っている銀行が潤います。またDGPに大きく影響するので政府としてはなるべく国民にマイホームを買って欲しいのです。ファイナンシャルプランナーだって、住宅ローンや生命保険を紹介してキックバックをもらうただの営業マンで、「資産のない一般人は持ち家よりも賃貸が良い」という当たり前のことをいうと、余計なことを言うなと口を塞がれます。
また、マイホームを買わせたい人たちの必死のキャンペーンで「マイホームを持つ = 一人前の大人」という方程式をアタマにすり込まれた人たちがあなたにマイホームの購入を勧めてくるのです。これは恐ろしいことです。運動中に水を飲んではいけないというニセ科学をみんなが信じていた時代に、あなたの信頼している友人があなたのためを思って「水を飲むな」と言っているようなものです。「家を買わないの?」と聞いてくる人たちは結局洗脳されているだけなのです。
エクセルでぱぱっと複利計算してみたら、まとまったお金をローン返済に充ててしまうことの非合理性は明らかですし、多額のお金を持ち家につぎ込むことによって貯金はいつまでたっても貯まらず、リストラされたり減給になったりしたらお先真っ暗です。どんなに優秀な人でも自分の頭で合理性を考えるということを怠り、マイホーム教に入信してしまう人が後を絶ちません。これでは家のローンを払うためにどんなに嫌になっても仕事をがんばらなくてはいけないという、大変リスクの有る環境に置かれてしまいます。
庶民は家を買ってはいけないのか?【いいけど贅沢の度がすぎます】
ここまでみてきたように、持ち家の購入、維持にかかる費用総額を計算すると持ち家はとんでもなくお金がかかると言わざるを得ません。
持ち家と賃貸の比較はいろいろな人がやっており、私もこの記事を書く前にいくつか記事を読んでみました。そのうちの一つ、不動産会社の営業が書いたこの記事はある意味で参考になりました。簡単に記事を2行で要約すると、持ち家を買うときに損得で買う人なんていない。家はライフスタイルそのもので、例として2万円のTシャツのような合理的ではないけれど欲しいから買うので家を買うらしいです。
家を買うのが合理的かどうかという計算を本気でやってみたら、たいていの人は賃貸の方がお金を節約できるということに気付くのではないでしょうか?
数万円のTシャツを買う贅沢の方がまだましで、今回のシミュレーションのように賃貸と戸建てでは3000万円もの差がでるのです。また頭金などでまとまったキャッシュを運用せずローンの返済に使うことによって金融資産を築く機会を失っています。持ち家があるという満足感のために数千万円の贅沢をするのであれば、そこは賃貸にして金融資産を築き、食事や旅行などでちょっとした贅沢をした方が生活の質が断然あがるのではないでしょうか?
金融リテラシーを高めたい方におすすめの本
私が持ち家と賃貸の費用の比較を自分で計算してみようと思ったのは、インベスターZという漫画を読んだからです。インターネット上に住宅ローンのシミュレーションなどできるのですが、ほとんどのサイトで一部の費用しか公開していません。やはりこういうのは自分で計算して自分で結論を出すのが一番良いです。
また、金融資産を増やすなら証券口座の開設が必要です。私はSBI証券を使っています。
賃貸住宅を探すなら公共賃貸が良いという記事をまとめていますので、こちらも併せてどうぞ

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